佐伯さん
人生で忘れられない人物との出会いはそうそうあるものじゃない
佐伯さんは航空整備士としての師であり、社会人としての師であり、そして大切な友達でした
自分よりずっと歳上にもかかわらず、時には対等に、時にはへり下って、また時には優しくたしなめられ、当時から生意気な若造の自分を大事に育ててくれた方でした
僕ら夫婦は結婚前に佐伯さんの千葉のお宅にお泊まりに行って、翌日お台場の【wailea】でハワイアンジュエリーの結婚指輪を買いました
妻も佐伯さんに会うとハグからスタートでした
自衛隊を辞めて長崎に帰った僕らの元へも多忙の中2度泊まりで遊びに来てくれて
歳の離れた何でも話せる本当の友達でした
佐伯さんは政府専用機担当の日本航空の整備マネージャーでした
政府専用機の国内における各種整備関連スケジュール調整(初代政府専用機は日本航空に全面委託でした)
挙げ句の果てには総理がどこそこに行くらしいという任務運航の情報(当時は正規ルートより先に、日本航空からの情報が早かった事が多々ありました)も笑
とにかく国内における政府専用機の整備関連の一切は佐伯さんに話を通せばなんとかなった時代
背は低く、若い頃胃癌で胃を切除しているので細身、白髪にヒゲと、さながら仙人の風情にして酒も飲むしタバコも吸う
物腰はとても柔らかくて、いつもニコニコで女好き
しかも女性からも人気あるし
ただ時折見せる厳しい表情にメカニックのプライドを確認できました
我々の任務出発の時は、どこまで曲がるのか?と思うくらい深々とお辞儀して見送ってくれる
とにかくもう大好きな人だった佐伯さん
3年前だったろうか
突然の訃報
残念ながら葬儀には行けず、心の中で見送ってお別れした
メカニックの寿命は以外と短い
定年後早くに亡くなる方が多い
それだけストレスの多い仕事ということなんだろうか
佐伯さんに会いたい
お盆の今日
2階の畳に寝転んで、青い空を見ていたら
ふと佐伯さんを思い出して
忘れないようにブログに書こうと
波音と海風の中で書きました
佐伯さんありがとう
僕ら夫婦は今日18回目の結婚記念日です
これからもずっと見守ってください
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