叶わぬ想い
かれこれ10年くらい前のこと
ここ天草でも自家焙煎する人が数名居て
みんな集まってコーヒーファクトリーなんて作れたら良いなぁ
なんてお花畑みたいなこと考えてた頃がありました
まぁ当然無理な話で
自分は自分
自分のテリトリーが一番
土地柄なのか
先輩後輩同級生 線類縁者
そのつながりが濃すぎて
わざわざ同業者の団結なんてわずらわしい事には興味も関心も無い
という事が分かった
例えばカフェで使うコーヒー豆
一般的には目ぼしい数件かのコーヒー豆を取り寄せて、味や価格や種類を吟味して最終決定!になると思うのだけど
ここでは土地のつながりがメインなので、地元の自家焙煎店一択
おかげで天草のほとんどのカフェのコーヒー豆は同じ出所
よそ者のウチは土俵にも上がれない
そんな虚しいことあるか?
昔はそれが悲しくて
もう天草を出ようと考えた時期もあった
今じゃ(そりゃ当たり前だよな)と笑えるくらいになったけど当時は深刻でしたね
そんな四面楚歌の土地だけど
ウチの豆を使って頂いているところもあり
それがなんとも有り難く嬉しく
そのお店には絶対コーヒーで恥かかせないぞ!と思ってやっている
それがウチが未だ天草に残っている理由の一つ
そして毎週の様に豆をお求めにご来店されるお客様
そんな個人のお客様に支えられて元気をもらって続けることができているのが一番の理由
本当にありがとうございます
天草で12年あまりコーヒー屋やってます
やりたい事はほぼ出来てない
叶わぬ想いの地層は
どんどん積み重なっていくばかり
ただ思うのは
店を続けるって そういう事なんだろうなぁと
長く続けてる人のほとんどは
自分のやりたい事なんか何にも出来てないんだろうなぁと
ちょいと分かってきた気がします
かといって諦めたわけではないので
新しい楽園珈琲を
新しい地層を
また作り始めよう
今年57歳
まだやれる
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