『天草のために』なんて大それた事を考えるのは

とうの昔に諦めた

最初は福岡のイベント出店でも、『天草から来ました』『天草はとても良いところです』

なんとか天草をアピールして人を呼び込めたら良いな、お世話になってる天草のために何かできたらいいな、と頑張ってだけど・・・

ある時ふと気付く

（ありゃ？天草の人はなんもしてないよね？島外に出て天草のアピールしてる天草人は皆無じゃない？よそ者の自分がこんなことしてもかえって迷惑なんだ）

それ以来一切の天草主張はやめにした

今まで何度も書いてきたけど、結局ここでは自分はよそ者

何年、何十年住んでいようとそれは変わらない

親類縁者、先輩後輩の堅固なコミュニティで完成された経済活動の中に、よそ者の入る余地は無い

今まで何人の移住者が天草で商いを試みて、挫折して出ていったことだろうか

嫌味ではなく、それは当たり前のことで、そうしないと代々築いてきた権益は外来の資本で意図も簡単に崩れ去る

そうならないためにはそうするしかない

当然だと思う

そんなこともあり

やめた

でも、天草のお客様には最大級の感謝の気持ちで接している

当初からこんな自分達を応援してくれて、ずっと応援してくれて、こんな戯言を書いても温かく応援してくれて

そんな天草のお客様が沢山居てくれるから

今日も自分達は天草で商いができている

その人たちの顔を思い浮かべたら、本当に心から感謝の気持ちでいっぱいになる

自分がこの町のために出来ることは

コーヒー屋として店を開けて、たまに楽園珈琲を目指して来店される島外のお客様が、自分の店以外の天草のお店でお金を落として頂けたら

少しは存在価値もあるかなぁと

そのくらいの気持ち

そのくらいで良い

2023.06